だいたいの開業したい場所が決まったら、次はこれを決めなければいけません。郊外だとテナント物件が少なく、住居併設を選ぶ方が多い傾向があります。都心だと土地がないか、あっても高いため、テナント開業が多いでしょう。ただ、それ以外にもメリット、デメリットがあるため、どちらがあなたに合った開業なのか考えてみましょう。
テナント開業のメリット
プライベートと仕事を分けられる
動物病院を経営していてけっこう困るのが、仕事と家庭の境目がなくなってしまうことです。診療時間外でも自宅まで押しかける飼い主様がいて、家族が迷惑を受けているという話はよく聞きます。テナント開業の場合は住む場所を選べるため、プライベートを完全に分けることが可能です。
家賃を経費計上できる
家賃は固定費の中でも人件費に次いで大きな出費となります。これがまるまる経費としてあげることができると所得税、個人事業税、健康保険料などがかなり安くなるはずです。一方、住居併設型で開業した場合、住宅ローン控除はあるものの、高い返済費用は経費にはなりませんので早い段階から税金の金額が高くなるのは覚悟しておいてください。また、固定資産税や修繕費なども別途かかってきます。
移転しやすい
もし将来的に施設面積が手狭になってきた時、住居併設型であればなかなか移転するわけにはいきませんが、テナント型の場合は比較的身軽に動くことが可能でしょう。また、後になって「場所が悪かった」とか、「もっと規模を縮小したい」という状況になっても同様に対応しやすいと思います。
住居併設開業のメリット
入院患者や急患などの夜間対応が楽
少し様子を見に行きたい場合など、隣または下に病院があれば気楽に行けますが、離れた場所に住んでしまうとなかなか面倒で行きづらくなってしまいます。また、飼い主様にとっても隣に先生が住んでいれば夜も面倒を見てもらえるという安心感につながるかもしれませんね。
将来的な資産になる
ローンを払い終わってしまえば土地や建物は院長のものですから、資産を残したい方にはいいかもしれません。ただ、よく言われる「家賃を払い続けるより得だ」ということは一般の家庭と異なり、一概に言えないようなのでご注意ください。
金利が安く融資を受けやすい
普通に銀行から新規開業で数千万の融資を受けるのはたいへんなことですが、住宅ローンであれば億単位の融資が低金利・長期返済で受けられます。資金調達には有利な面が多いですね。
家計の一部がいろいろと経費になる
電気代、水道代、ガス代などなど、全額ではありませんが経費に入れてしまえる部分もあるでしょう。テナント開業をして賃貸物件に住んだ場合、家で使う費用はすべて自腹ですが、住居併設型の場合は住居スペースと病院スペースの割合に応じて一部を経費にすることができます。
結局のところどっちがいいとも言えないようなので、あとはメリット・デメリットを自分の生活に当てはめてみて、どちらが向いているかということになると思います。
